Past to Future in History

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#資本主義の起源# the origin of capitalism

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こんにちは!こうすけです。

今回は、資本主義の起源について、紹介したいと思います。

 

資本主義の起源は、ズバリイギリスです。では、なぜイギリスで始まったのでしょうか。まず、16世紀のヨーロッパの状況から説明していきたいと思います。

16世紀ヨーロッパでは、「新大陸」からの銀の流入により、価格革命・商業革命がおこり大きく繁栄します。しかし、16世紀末から17世紀にかけて、大きな寒波による気温の低下と伴に、食料不足や栄養不足による疫病が流行ります、これは一般に「17世紀の危機」と呼ばれます。

 

外市場の拡大による毛織物の需要が増え、さらに、大きな寒波の到来によって、ヨーロッパ全域で毛織物の需要が増加します。よって、15世紀末から16世紀にかけてイギリスでは、エンクロージャー(囲い込み)という、領主や地主が強制的に農民を追い出して羊を飼い始めました。

自分の土地をもっていない、さらに契約によって縛られていない移動の自由がある農民、無産階級(プロレタリアート)が都市に流出していきました。これが、資本主義に必要な条件である「労働力の商品化」がイギリスで起きました。

 

また、一方でイギリスはこの時代は絶対王政の時代であるとともに、宗教改革によってイギリス国教会を創設し、プロテスタント体制を取っていました。プロテスタント修道院の意義を否定したため、ヘンリ8世は修道院を解散させ、土地を没収しました。国王は、この土地を新興地主層であるジェントリに売却しました。

 

土地を持った商売に興味があったジェントリを中心とした資本家と二つの自由を持った労働者が生まれたことで、資本家は工場などを建設し、商品としての労働力を買い、モノ(イギリスでは毛織物)を安価に生産することで、利益を得て富を蓄積してきました。

イギリスで始まった、資本家と無産階級によって生み出された資本主義が、ヨーロッパ、アメリカ、日本などにも波及し現代の資本主義社会を作りました。資本主義の形態は国家や各国の文化や生まれた時の状況によって少しイギリスで生まれた形態とは異なるため、日本で生まれた資本主義体制は元来のものと少し違うので、次回紹介したいと思います。

 

参考文献 資本主義の極意~明治維新から世界恐慌へ 佐藤優